◇学校に行くこと、行かないこと、これは、本人の選択で決まるのか。
少なくとも義務教育は、その名の通り、本人に選択の余地はない。
義務という字が示す通り、親が子どもを学校に通わせる義務があり、
子ども本人も教育を受ける権利=義務がある。
義務教育における不登校の問題と、任意教育における不登校の問題は、
区別して考える必要があるのではないか。私はそう考える。
◇中学を卒業したら、本人が行きたくないのであれば、行かなくても良いのが、学校だ。
それをなんで、そこまでして、16歳以上の子どもにしてやらなければならないのか。
自分で必要性を感じれば、行けばよいのだ。
その間口は広げておくことだが、特別扱いすることはない。
これからの世の中、それこそ、多様性の時代に、このような特別扱いは、
子どもの生きる力を削ぐことになってしまうのではないかと思う。
〇大阪府教育委員会は、不登校を経験した生徒が
特別なカリキュラムで学べる「学びの多様化学校」を
府立高校で初めて開校する方針を14日に明らかにした。
2026年4月に開校予定という。
〇学びの多様化学校は、文部科学省の指定が必要で、
小中もあわせると現在、全国に35校ある。
府教委によると、設置場所は未定だが、
既存の府立高校の一部の施設を校舎として活用する方針。
特例で授業時間数を減らしたり、遠隔授業で認定する単位数の上限を緩和したりすることも検討する。
全教室から授業を配信し、校内には個別学習ブースなども設置する。
〇開校当初は入試を行わず、ほかの府立高校で不登校となった1、2年生の転入を想定している。
事前に学校見学や体験入学をしてもらい、順次受け入れる。
〇府教委によると、府立高校の不登校の生徒数は4752人(2023年度)。
吉村洋文知事が23年12月に多様化学校の設置方針を表明し、府教委で検討を進めてきた。