◇最近、あるお母さんから相談を受けました。
子どもに注意をすると、その時は聞いてくれるのだが、
すぐにまた同じようなことをして、同じ注意を何回もすることになるのだが、
何とかなりませんかという相談でした。
◇私は、そのお母さんにこんな回答をしました。
「子どもに自分のやっているところを想像させるようにしたらどうですか」と。
それは、第三者の目で子どもに自分を見させることでもあります。
子どもは、無我夢中でその場面にのめり込んでいることが多いので、
その場で客観的になることは難しいものですが、それでも後になれば、
少しは冷静になれるので、その時に客観的に自分を振り返ることを教えるということです。
たとえば、こんな感じで。
お母さん:あなたがどんなことをしているのか、もう一人のあなたが見ているのよ。
A君 :え~?どういうこと?
お母さん:たとえば、今この状況をあなたが空から見ているとしたら、
あなたはどんな風に見える?
A君 :お母さんと僕が、何か話しているような感じ。
お母さん:そうそう。そういう感じで、今起こっていることを想像してみるの。
この前、お母さんに叱られたでしょ。
その時は、あなたが弟をいじめたからじゃない?
今度は、そういう時にあなたが、あなたを空から見て、どう見えるか考えるのよ。
お母さん:あなたが弟をいじめている、その姿をあなたが見て、
あなたが良いことをしているのかどうかを想像してみるの。
そうすれば、もしあなたが良くないことをしていると思えば、
あなた自身に注意が出来るでしょ。そうやって、自分を想像してみてよ。
そうすれば、自分で自分のことを止めることが出来るし、
もし、その場で想像できなければ、後になって振り返ってみてよ。
僕はあの時どういう風に自分で見えていたかなって。
良くないことをしてたなって思えれば、その相手に謝れるでしょ。
そういうことをお母さんは、あなたにしてほしいのよ。