ちょっとしたことで、メッセージの取り間違えが起こってしまう

◇読者の皆さんは、「子どもがうまくいっていない」と感じた時、
「最近何か変だな」とか「元気がないように感じるな」と思った時、
どんな声を子どもにかけていますか?
体育会系のお母さんなら、「しっかりしなさい!」とか
「もっとがんばりなさい!」なんて、声をかけていたりしませんか?

◇この言葉は、子どもにいい刺激を与える場合もありますが、
時と場合によっては、子どもにダメージを与えてしまったりします。
それは、「しっかりしなさい!」や「もっと頑張りなさい!」
というメッセージ(デノテーション)には、「あなたはだらしない人ね」とか
「あなたは全然がんばっていないわよ」という意味(コノテーション)が
感じられるからです。

◇そこで、こんな風に声をかけてみたらどうでしょう。

「あなたは、こんなもんじゃない!」

「あなたは、これで終わるような人間じゃない!」

◇これらの言葉、何がこんなもんじゃないのか?
何がこれで終わるもんじゃないのか?具体的には何もありませんが、
しかし、このメッセージ(デノテーション)から感じられる意味(コノテーション)は、
子どもの可能性を親が評価しているように子どもは感じられるはずです。
この言葉を聞いた子どもは、何だかわからないけれど、
親が自分の未来にまで信頼してくれていることを感じるのです。
そして、いつかこの信頼に応えようとやる気を出してくれる言葉なのです。

◇子どもの変化に気が付いて、子どもに元気になってもらおうとかける言葉ですが、
ちょっとしたことで、メッセージの取り間違えが起こってしまうものです。
元気を出させようと発する言葉なのに、その反対の結果になってしまう。
よくあることです。以前にも触れたデノテーションとコノテーションの
考え方をちょっと思い出してみてください。
子どもがどう受け止めるか、そこがコミュニケーションでは、
非常に大切なことなのですから。
「頑張って!」と言わなくても、結果的に
「頑張って!」と伝わる言葉、それが、この2つの言葉です。

「あなたは、こんなもんじゃない!」
「あなたは、これで終わるような人間ではない!」

『子どもが元気になる言葉を考えてみよう!』

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