新学期ということで、大阪府公立高校一般入試制度についておさらいをしておきましょう。
まず大阪府公立高校一般入試(以下、入試)は満点900にて競争します。
このうち、450点が入試当日の選抜ペーパーテスト5科目、もう半分の450点が通知表の評定つまりいわゆる内申点ということになっています。競争すべき総合点の実に半分が学校の先生の気分によってすでに決められているという状態で入試当日、志望校に向かう、ということになっています。
入試当日の5科目のペーパーテストは国数英理社が各90点です。また、試験実施時間は
9:10~15:10となっており、先の順に50、50、55(含LIS15分)、40、40となっています。
(英数にてCを採択されていると少し変わります。)科目間の休み時間は20分、昼休みは55分に設定されています。
この点数に内申点を加えた総合点順に受験者をランキングします。
さて、分かりやすいように100人募集しているとします。このとき、90位まではいちゃもんなしの合格です。
そして91位から110位の受験者について、「調査書」の記録が高校のアドミッションポリシーに合致している者を優先的に合格させます。つまり、91位の子が不合格になり、110位の子を合格とすることができてしまうのです。
それも調査書とかいう学校の先生の気分次第の得体のしれない紙切れによって。この悪魔の制度を理解してください。納得がいかなくても、大阪府に生まれた時点で、この狂った競争への参加に組み込まれているのですから。
さて次に内申点についてです。満点450ですが、その内訳は1年90、2年90、3年270、となっています。
その比は1:1:3ということです。今年、3年生になった諸君は、さあ!がんばろ!と意気込んでいる人も
多いでしょうが内申点のうちの実に4割が、もうすでに決まっていて、二度と絶対に覆らないということをまず、
現実として受け止めてくださいね。1,2年生の諸君は、なんと入試の半分のうちの2割は今から過ごす
1年間で決まってしまうのだと強く心得てください。
これ、ほんと気持ち悪い。違う学校で違う先生の授業を受け、違う先生の作った定期考査を違う集団で受けて、違う先生が採点をし、違う度数分布をもとに算出された内申点がそのまま入試に採用されるのです。
A中学の4とB中学の4はほんとに同じ4でしょうかね…?
さらなる内訳としては、9科目×5点満点=45 この45を1、2年次はそれぞれ2倍、3年次は6倍します。
ここに科目間の傾斜はないので、家庭科より数学のほうが偉いとかそういうことはありません。
いわゆる実技科目は定期考査が学期に1回しかなかったりするので、ソコが勝負なんですよ!
数学の4も家庭科の4も等しく4ですからね! ほんとにここを分かっておきましょう。
例としては、分かりやすく見事に全部3だったとしましょう。そうすると、
1年次3×9×2=54/90 + 2年次3×9×2=54/90 + 3年次3×9×6=162/270 = 270/450 ということです。
同様にして、オール4なら360/450となりますね。よって、その差は90となります。
この「90」! そうです。入試当日のペーパーテスト1科目分ですね。
すなわち、オール4の子とオール3の子が競争するとしたら、オール4の子は1科目まるごと寝て過ごしても、
それではじめてオール3の子と対等な勝負になります。いかに内申点が大事かを分かってくれましたか?
ここまで極端じゃなくても、1,2年なら1問、3年なら3問(配点が2だとして)内申が1上がるたびに
当日のペーパーテストで間違えてもよいということになるのです。
その重要極まりない内申点はどうやってつくか。ご存知の通り、学校の先生の勘と気分と思い込みです。
だったら、この新年度の1学期、ここで学校の先生に気に入られるかどうかが最大の勝負ではありませんか!
たとえ納得がいかなくても、この悪魔のシステムのなかで、競争するしかないのです。
さあ、目覚めろ。立ち上がれ! やよ励めよ!!