本日は、学習の量と時間についてお話したいと思います。
とくに、中1中2のみなさんにとっては、学年末テスト前ですね。
そして、中2のみなさんにとっては、もうすでに「私立入試まであと」 1年を切りましたね。
この原稿を書いている時点であと358日です。
さて、本題に入ります。
子どもたちがよく言われる、テストがあるとわかっているんだから、
早め早めに準備していくように、という話。
これを実際にある程度具体的に、どんな量をどれだけの時間をかけてやれるのか考えてみます。
例えば、今がテスト一か月前=約4週間前だと仮定します。
平日に一日一科目ずつ主要5教科を学習するとします。
これらをそれぞれ一日1時間ずつ学習するとします。
そうすると、4週間で学習できる時間の総量は各科目につき当たり前ですが、
それぞれ、4時間にしかなりません。
さらに、これらに加えて、実技科目のペーパーテストが実施される場合もあります。
また、追い打ちをかけるように現代の子どもたちの学力の貧困は危機的状況です。
十二支が言えないのはもはや当然のこと、都道府県は近畿地方だけでも言えたら立派なほう、総理大臣の名前も書けませんし、というか日本に大統領がいると思っていますし、太陽系の惑星を太陽に近い順に挙げていくこともままなりません。中には天動説を信じている子さえいるのです。この壊滅的な知識量で時間さえ経てば自動的に(強制的に)学年を上げられてしまうという悪魔の恐怖システムに組み込まれてその地獄の中で、子どもたちはすくすくと反抗期を迎えます。
なにより恐ろしいのが、子どもたちが、そういう自分たちを微塵も恥じていないことです。
しかし、「それがなぜか」を考えることよりも、「では、どうすればいいのか」を考えることの方が建設的です。
そして、そのシンプルな結論が、学習総量を増やすことにあるのです。
もちろん、効率の最大化を図ることも重要ですし、質を高めるための方法は講師がプロとしてサポート、アドバイスいたします。ただし、上記に示しました通り、テスト一か月前からの学習で各科目たった4時間ずつの学習では、圧倒的に量が少なすぎて、学力向上は皆目見込めません。
何年も○○を勉強したのに、一向に○○ができるようにならないなどと(まるで教え方のせいにしたいみたいですね、自分を棚にあげて)、摩訶不思議な議論も巷で散見されますが、本当に「何年も」していますか? たかだか週に5時間程度じゃないんですかね? 一か月で20時間 一年で240時間、6年で1440時間つまり60日間ですね。中高で6年も勉強したつもりになっているのは「気のせい」です。それ、実質たったの2か月間です。事実として受け止めましょう。
しかし、世の中には、たかだか週に数時間ですべての科目の点数が劇的に上がるような魔法をお持ちのなんともスピリチュアルな塾もあるらしいですね。もちろんそんな魔法はアニメの中にしかありませんよ。みんな魔法が好きですからねえ。かくいう私も子どものころ、「魔法陣グルグル」や「赤ずきん ちゃちゃ」に夢中になっていましたから。
しかしそんな私ももう大人。アニメだけでなく現実も見なくては…
愛と勇気と希望だけではホーリーアップできないのです。それらに加えて、経験と知恵が必要です。
まともな授業は(大半は授業もどきなので)たかだが週に数時間、
絶望的な知識量、期末テストは9科目、苦手科目はすべて。 さてどうしますか。