突然ですが、『カンニング』ってしたことはありますか?

私はしたことがありません。

はい、これではこの話は終わりになってしまいますね(笑)

何故こんなことを言い出したのかというと、
「カンニングペーパーを作成する作業をしていると、最終的には書いた内容を覚えてしまい、カンペが不要になった」
という話を思い出したからです。

カンペは周囲にバレないように小さく作ります。限られた紙面に必要な情報だけを記す作業は、確かにとても良い勉強になるのです。

例えば、中学生に「来週、数学の小テストをします。名刺サイズの紙を使ってカンペを作りなさい」と伝えたとします。このとき、九九の表をカンペに書いてくる子はいるでしょうか?
おそらく一人もいないことでしょう。何故なら覚えているからです。
小さな紙にそんなことを書く余裕はありません。当然子どもたちは、覚えにくい公式、難しい計算方法、証明を書くときのヒントといった、今の自分には出来ないことをカンペに書くでしょう。

勉強の目的は、
「今出来ないことを出来るようにしていく」
ことです。
そのためには「自分は何が出来て、何が出来ないのか」を分析する必要があります。
出来ないことをより鮮明に示してくれる作業が『カンペ作り』というわけです。
普段なら「(ちょっと不安やけど、)これくらいは自分で出来るわー」と思っていることでも、カンペを作っているときであれば、少しでも不安があることはカンペに書き出してしまうものです。
そして、紙面が限られていればいるほど、より不安なもの、すなわち自分の弱点を書き上げることになります。

このようにして作成した『カンニングペーパー』を見れば、何を勉強すればよいのか見えてくることでしょう。

みなさんも一度『カンニングペーパー』を作ってみてはいかがでしょうか。
覚えていること、覚えていないことが識別できる良い機会になると思いますよ。

ただし、作ったカンペは使わないようにしてくださいね(笑)