子どもの前の石ころ

こんにちは、宮之川原校の家元です。

さて、早速ですがタイトルのお話です。

授業をしていると、子どもたちの「間違い」を目にします。
塾で授業をしているのですから当たり前ですね。
ユニバ進学教室では同時に数名を教えるので、たぶん5分に一度は誰かしらの「間違い」を見つけます。

先生、できた!

と言われて、丸付けをしていて見つけることが多いですが、生徒の横から、ノートを覗き込んでいて見つけることも多いです。

 

Cくん、どうかな。

解けるかな

と思いながらノートを見ていて見つけるのです。

 

うわー、1行目で計算ミスしてる!

あ、円錐の体積なのに3分の1を掛けてない!

移項したのに符号がそのまま!

エトセトラエトセトラ。

教えてあげたい。本当に教えてあげたい。教えてあげたいんですが、教えません。
人は痛い目を見ないと同じ失敗を繰り返してしまうからです。
心を鬼にして、知らん顔します。

できた!

と目を輝かせて手を挙げる子どもに、

うん、すごくよく考えられたけど、残念だけど間違ってるよ

と告げます(間違いの指摘の仕方についてはまた別の機会に)。

子どもは「えーっ」と残念そうに言って、何が間違っているのかを考えます。
かわいそうですが、そうします。

数分後、間違いに気づき、正解に辿り着いた子どもに、

なんで気づいてたなら教えてくれへんの!?

みたいな目で見られても、そうします(笑)。
間違いに気づきながらそのまま失敗させるのは結構心が痛みます。

これで二度と同じ間違いせーへんやろ

と笑顔で言いながら、本当は心を痛めているんですよ(笑)。

このようにしていると、数回に1回、とても嬉しい瞬間が訪れます。
そう、子どもが自分で間違いに気づいた瞬間です。

ああー、よく自分で気付いたね!!

鬼になっていた心が笑顔で溢れます。
子どもが進む道には石ころがいっぱい転がっています。

でっかい石が転がってるなあ。気を付けて進めよ

そう念じながら、明日も心を鬼にします。

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